日本の産業と社会を理解するために、大学院進学クラスでは積極的に日本有名企業の見学を行います。学校と距離的に近い世界的な企業といえば、やはり京セラですので、今回も見学先はこの企業を選びました。
周知のように、中国でも京セラは知名度が高く、創業者の稲盛和夫氏がその得意とするアメーバ経営によって京セラを町工場からグローバル企業に育てきたプロセスが熱心に研究されています。しかし、稲盛会長が企業を成功に押し上げた裏には、車の両輪のように独自の経営哲学と人生哲学が欠かせなく、アメーバ経営など具体的な経営手法よりもその京セラ・フィロソフィーが最重要因だと思われます。そのため、今回の見学の中心は、従来の京セラ本社見学、京セラファインセラミック館ではなく、創業者の稲盛和夫氏のフィロソフィーを学ぶ稲盛ライブラリーとしました。
約2時間半にわたり稲盛ライブラリーを見学し、その後30分ほどで本社と京セラ美術館も見学しました。京セラの広報担当者が全コースを案内してくださり、いろいろ詳しく解説していただきました。稲盛ライブラリーでは、まず、稲盛氏の経歴と京セラの企業概要についての中国語ビデオをプレゼンテーション・ルームで鑑賞し、その後、1階の総合展示、2階の技術と経営、3階の思想、4階の社会活動、5階の出版物と受賞歴などを順次に見学しました。特に、「敬天愛人」というフィロソフィーの真髄を貫く京セラの経営理念(社是)が学生諸君の心底に響くとき、それぞれが企業経営のより上位の次元を理解することになるでしょう。
実際の現場に足を運び、自分の目で確かめ、本当の日本企業や社会を理解することが非常に大切です。いい勉強と体験になるかと思いますが、みなさん、次の授業で見学レポートを提出し、自分の理解と所見をクラス内でちゃんと発表してくださいね。(姜記)
2014年09月09日|カテゴリー:校外学習