|カテゴリー:校外学習
本日、大学院進学クラスのみなさんの要望を応じて、サントリービール京都工場を見学しました。サントリーは中国への進出時期がほかの大手ビールメーカーに先んじていたため、「三得利」というブランドが中国にはかなり浸透しています。馴染みのあるビール会社として、ぜひ工場見学に行きたいとの要望が以前から強かったわけです。
特に、ザ・プレミアム・モルツというサントリーの看板商品に対して、学生たちは興味津々のようでした。今回の見学で、原料選別、仕込み、発酵、貯酒、ろ過、瓶詰・缶詰という一連の生産過程を見て、ビール醸造を理解することができ、さらにザ・プレミアム・モルツは「なぜ最高級なのか、それは原料や温度管理、さらにビールの命と言われる水に理由があるのです」という説明を聞いて、学生たちは「なるほど」と納得した様子でした。
見学の最後は恒例のビール試飲です。なぜ「プレミアム」か、実際に工程を見て、説明を聞いた後で味わう一番新鮮なザ・プレミアム・モルツは格別であったことでしょう。学校に戻る前に長岡天満宮に寄り、これから志望する大学院に進学できるようにお祈りしました。お祈りはいいんですが、みなさんはさらなる努力を忘れないようにしてくださいね!(姜記)
|カテゴリー:教職員の近況
華僑・華人のネットワークを考察するため、2015年8月7日から11日間、オランダとフランスとスペインで調査を実施しました。華僑企業家に焦点絞り、血縁・地縁関係の実態解明を目的とした欧米華僑・華人調査の第2弾であります。
時間の制限があるため、今回はフランスのパリ、スペインのマドリードとバルセロナの3都市をメインにしました。フランスのパリには、広東籍や浙江籍の華僑がそれぞれ13区と19区に集中しています。調査では13区の隅々まで歩き回り、このヨーロッパ最大規模と言われるチャイナタウンの全貌を把握し、広東華僑企業家10数名を取材しました。僑郷としての広東省からフランスに渡航してきた華僑たちは、勤勉に加えてコミュニティの力を活かして現地生活に定着し、血縁をベースに形成された同郷人のネットワークが大きな役割を果たしたことが改めて確認されました。
一方で、スペインにはマドリードやバルセロナなどの大都市に新華僑が集まり、特にマドリードのウセラ地区はスペイン華僑全体の70%が住んでいます。近年、スペイン経済の不振により、この地区の治安が非常に悪く、華僑たちが常に犯罪者に狙われる対象になっているそうです。不景気なスペイン経済にあって、中国人の投資や移住は確かな活力を注ぎ、成功した中国人も多いので、一部の人々に「中国人はみんな金持ち」というイメージが印象づけられ、その結果、中国人は狙われるターゲットになったのかもしれません。
延べ11日間の短い期間ですが、今まで知らなかった現地状況を把握し、異国の風習を五感で味わうことができ、充実したフィールド調査でした。仕事の合間を活用してスペインの砂浜や建築、そしてパリの美術も楽しみました。(姜記)